「永平寺白龍」などの日本酒銘柄を持つ福井県 𠮷田酒造さんへ、北野エースのスタッフが実際に赴き、米作りや酒造りの大変さを味わいながら実際に作業。北野エース店頭での販売までを見届ける、壮大なプロジェクトです。
みなさまに見守っていただいた酒造りもいよいよ大詰め。5月に福井県𠮷田酒造さまで植えた酒米が無事に収穫され、その酒米を使って11/6(水)北野エーススタッフが日本酒造りを体験してきました!
日本酒造りの一連の工程の中で、今回は赤枠部分の「蒸し・蒸し米を冷ます〜麹造り(麹菌を蒸米にふる)〜酒母造り〜仕込み」部分を北野エーススタッフが体験してきました◎酒蔵は作業ごとに階層に分かれており、酒蔵内を行き来して作業を進めていきます。
「蒸し・蒸し米を冷ます」
シュ~ッシュ~ッと巨大な釜で蒸された酒米が炊き上がり、部屋いっぱいに蒸気が立ち込め室内はお米の香りが充満していきます。𠮷田酒造さまでは通常の蒸しを60分間行い、最後の仕上げに高温で乾燥した蒸気を米にあてます。多い日では約500kgものお米を蒸すそうです!(驚)まだまだ熱い窯の中から麹を作るための蒸米を取り出し、カゴいっぱいに詰めて階段を上がり、むろの手間のスペースですのこ状の板の上に手で広げて粗熱をとっていきます。これを何往復も繰り返します。かごいっぱいに入った酒米を人力で運ぶのは地味に足腰に来ました…
「麹造り(麹菌を蒸し米にふる)」
ある程度冷めたら約32℃の室温管理された室(むろ)の中に引き入れ台の上に広げ、さらに温度を下げるため天地返しをくり返していきます。適温になったら、いよいよ麹菌を蒸米にふりかけていきます◎偏りがないようなるべく均等にサッサッと麹菌をふりかけていきました。菌が均一に蒸米に舞い降りるよう、空気を揺らすような動作や会話は一切禁止!さらに麹菌を全体的に均等に回す為、塊の中のお米を出すように天地返しを繰り返します。一か所に集めて毛布をかけて一晩保温したら、翌日は麹を手作業でほぐしていきます◎31℃くらいまで下がったら、均等に網目のついた金網にひたすら手作業で通してお米一粒一粒を分離していきます。(「盛り」という作業)その後7.5kgずつに計量小分け、1回目の手入れで米に空気を入れ、2回目の手入れで木のケースに移し替え、水分を飛ばしていきます。麹の温度と水分量を細やかに管理することで、菌糸がしっかり根付き良い麹が作られます◎蒸米から栗のような香りが漂ってきたら麹の完成!
「酒母づくり」
仕込み後に大きなタンクで醪(もろみ)が健全に発酵するよう、まず小さなタンクでお酒の元となる「酒母」をつくります。普通速醸の場合、10~14日間かけて毎日温度を上げ下げしながら元気な酵母を大量に培養していきます。日本酒における酵母の役割は糖をアルコールに変換することです。
「仕込み」
酒母に、水、麹、蒸し米を「①初添え」→「②仲添え」→「③留添え」の順に3回に分けて加え、醪(もろみ)をつくっていきます。1度に全量を仕込んでしまうと、酒母で培養された酵母の濃度が薄まり、雑菌や野生酵母が繁殖する危険性があるため、3回に分けて徐々に仕込みます。(3段仕込み)𠮷田酒造さまではより精度高く醪を管理するため、小さなタンクで総量750kg前後の小仕込みを採用しています。
複数階に分かれている昔ながらの酒蔵での作業は、材料の上げ下ろしだけでも大変な重労働でした。蔵人さんたちの体を張った頑張りがあるからこそ、私たちが普段美味しい日本酒が飲めるし販売できるのだな、とあらためて強く感じました。「目が届く」「手が届く」「心が届く」をモットーに掲げられている𠮷田酒造さま。こういった人力での酒造りの随所に理念が体現されており、この作業のご苦労と想いもしっかりと受け止め、我々も販売に努めなくては、と切に感じた酒造り体験となりました。
北野エース限定酒「米から作る酒物語 特別純米新酒無濾過生原酒(720ml)」は12月18日(水)北野エース、各店舗にて販売されます!!
販売店舗
青森エルム店、エスパル仙台店、仙台セルバ店、ペリエ稲毛店、テラスモール松戸店、エキュート大宮店、エミテラス所沢店、まるい食遊館志木店、松屋浅草店、調布パルコ店、東京スカイツリータウン・ソラマチ店、グランデュオ蒲田西館店、グランデュオ立川店、ミッテン府中店、ビーンズ亀有店、ココリア多摩センター店、ラゾーナ川崎店、CIAL桜木町店、港南台バーズ店、玉川髙島屋S・C店、海老名マルイ店、スズラン高崎店、MIDORI長野店、則武新町店、MOMOテラス店、垂水店、西明石店、キーノ和歌山店、さんすて福山店、ラクア緑井店、福岡パルコ店、マルヤガーデンズ店
2024年9月4日頃(田植えから106日目)
■稲の成長
8月21日に出穂した稲の赤ちゃんも2週間程で大きくなり、もみ殻の中の実が育ってきたのか一部少しずつ首が垂れてきました。
■ドローンでのカメムシ防除
カメムシ防除は、出穂した後、カメムシから穂を守るために行います。出穂した穂の中には米のもととなる胚乳という白い液状のものが あり、その胚乳をカメムシが食べてしまうと胚乳が固まり、米ができた際に黒い斑点ができ米の収量が減少するという被害が出ます。
活躍するドローン
2024年9月15日~16日
■北野エースまるい食遊館志木店にて試飲販売を開催!
北野エースまるい食遊館志木店にて、2日間の試飲販売会を開催しました。「米から作る酒物語 ひやおろし」がやはり一番人気◎試飲 いただいたお客様からは「香りも良く、味わいに奥行きがあり美味しい!」などのお言葉を頂戴しました。
𠮷田酒造 吉田さまと田植えにも参加した吉川副店長
2024年9月25日(田植えから127日目)
田んぼ一面に綺麗な黄金色となりました!
台風の影響もほぼ無く、出穂してからの日照時間は長く気温も高かったため、順調に実が形成されています◎
2024年9月30日(田植えから132日目)
■稲刈り
出穂してからの毎日の積算温度1,000度が稲刈りの目安となりますが、天候が良い日が続いたため、例年より1週間程早い稲刈りとなりました◎稲刈りの週は後半から天候が崩れる予報でしたので、雨が降る前に刈り取りを行いました。雨や朝露など稲穂が濡れていると刈り取りができないため、天候と時間の勝負になります。刈り遅れは収量や品質にも影響するため、刈り取りのタイミング判断はとても大事なことです。天候や管理が順調にできたお陰で、粒の大きい良いお米に仕上がりました!
更新日 2024.9.3
2024年7月25日頃(田植えから64日目)
■溝切(みぞきり)
田植えから2か月後、溝切を行いました。7月後半は中干しのタイミングとなります。
中干しのタイミングで水をしっかり落とすために、溝を切ります。「田面ライダー」というバイク型の溝切機に乗って田んぼに溝をつけていきます。中干し後、また水を入れて管理していくことになるため、このタイミングで溝を切っておくと、水の入りも良くなります。
(※)溝切
田んぼに溝を作り水尻(排水溝)に繋げる作業。溝切には主に2つの効果があります。効果① 排水しやすくすることで秋の収穫時のコンバイン作業を容易にします。効果② 土中のメタンガスなど有害ガスを抜くことで、根の養分吸収を促進させます。特に大きな田んぼは、溝を切っておくことで均一的な水管理ができるようになります。
2024年8月2日頃(田植えから72日目)
【第3回作見結果】
背丈は100cm近く伸び、茎数も最高分けつ期を過ぎ栄養を集中させるため、本数が少し減りました。
背丈:95.33cm 茎数:18本 葉色:4
2024年8月8日頃(田植えから79日目)
■穂肥(ほごえ)
8月上旬頃、稲穂の赤ちゃん(幼穂)が茎の中に形成され始めます。幼穂が確認できたら、穂に栄養をあたえるため、穂肥をします。幼穂が出ていない状態で穂肥をすると、背丈だけが高くなり倒伏のリスクを上げ、また茎に栄養を取られて実りにも影響が出るため、穂肥のタイミングを見極めることが重要となります。
2024年8月21日頃(田植えから92日目)
■出穂(しゅっすい)
ついに、出穂しました!!出穂とは稲穂の赤ちゃんが茎から顔を出すことです。そして、白い小さな花を咲かせます。ここから受粉し、お米が実っていきます。受粉の妨げにならないためにもこの時期は、田んぼの中にあまり人は入らないようにします。出穂後は光合成をし、穂に多くの栄養を送るために水が必要になってきます。そのため水管理が重要になってきます。また、ここから2週間は特に天気が大事になってきます。光合成をして養分を穂に送るためにも晴天が続いてほしいところです。
更新日 2024.7.22
田植えから約2か月が経ち、水管理、草刈、追肥、溝切りなど細やかな管理のもと、すくすくと稲は成長しています。
2024年7月8日頃(田植えから47日目)
【第1回作見結果】(※)
背丈:47cm 茎数:20本 葉色:5
(※)作見:成長の具合を確かめる観察作業。作見では、①背丈・根の計測/②一株の分けつ数/③葉色を計測します。
7月中旬頃は、山田錦の葉の色が一番濃くなる頃です。カラースケールの値で、5~6の色まで濃くなります。その後葉色はだんだんと落ち着き、成長に伴い少しずつ黄緑色に薄くなっていきます。
2024年7月19日頃(田植えから58日目)
【第2回作見結果】
背丈:80cm 茎数:21本 葉色:4
更新日 2024.6.24
無事に田植えが完了!スタッフは慣れない作業で後日筋肉痛に悩まされました(笑)。現代では勿論機械を使っていますが、手植えの大変さを身をもって体感することができた、貴重な体験となりました!
今回植えた酒米を使ったお酒は12月中旬頃、北野エース各店舗(酒取扱い店舗のみ)で販売される予定です!発売までの間、稲の生育状況など、現地の様子をお伝えしていきます。続報を楽しみにお待ちください!